2015年03月28日:
肩がこったと言いますが・・・
category: からだをととのえる
大阪は阿倍野、松崎町界隈はあまり自然を感じるものが少ないものの、それでも漸く春を感じるようになってきました。
春というと皆さん何かしらは環境の変化があり、ちょっと気疲れしてくる季節でもありますね。冬の緊張から開放されて肩こりも一層感じられる季節かもしれません。
解剖学で肩上部と呼ばれる首の下部から腕の付け根にかけての部分は、体の様々な疲労が反映する場所になっている為に、調息整体では一概に肩こりと言ってもその原因には色々な種類があるとされ、
大きく分けて肩のこりを感じるものと、感じないものに分類し、その中でそれぞれ原因があるとされています。
1・肩こりを感じているもの
・眼の異常、疲れ
・腕の異常、疲れ
・内臓の異常、疲れ(左は心臓や胃、右は肝臓)
1は昔は、食べすぎによるものがほとんどと言われていましたが、パソコンの普及した現代では眼や腕の疲労からくるものが多くなっています。
2・肩こりを感じていないが肩の緊張が強いもの
・神経系の異常・・・頭の疲労、精神疾患
・呼吸器の異常・・・喘息、結核、肺気腫等の呼吸器疾患
・感覚系の異常・・・甲状腺、喉、鼻の異常
もちろん原因は単体だけではなくいくつか複合しているものもありますし、1の原因の偏り疲労がひどくなりすぎて感じることができなくなったものもあります。
また、それぞれの原因によって肩と全身の緊張する場所が変わりますので、押さえる場所も日々の生活での改善すべき習慣も変わってきます。
例えば、腕の疲労からでしたら腕湯をお勧めしますし、眼の疲労からでしたら太ももの前側を叩くことや蒸しタオルを使った温湿布を、内臓からのもので食べすぎからならば1~2日間の軽い断食や正座仰向けの体操などをお勧めします。
まれに少数ではありますが、重度の肩こりが心筋梗塞の前触れであったり肺がんの予兆だったりすることもあり、また肩こりをほうっておくことで偏り疲労が進み、脳卒中やがんなどのやっかいな病気の原因となることもありますので、軽く考えず原因に応じた日々のこまめなケアが必要となります。
肩こりの完治(二度と起こさせない)となると先ず不可能に近いのですが、調息整体では肩こりを体の不調のシグナルと捉え、それぞれの原因に応じた操法を行った上で、日々の生活での注意点なども提供し、その奥に潜む体の異常の改善を行いかたこりのケアをしていきます。