
今度の10月で師匠の七回忌が来る。
師匠が入院した日の晩、夢で師匠と最後の会話をした。
「お前さぁ、整体のことが本当に分かりたかったら、恋愛して結婚して子供育てなきゃだめだぜぇ!!」
と。
「いやぁ」とか「がんばります!!」とか答えたぼくに、
「じゃ、またな!!」
と、手を振りながら去っていった。
それからほどなくして師匠の訃報を仲間からのメールで知った。
夜も遅くだったけどすぐに訃報を他の関係者に伝えて回った。
その中に師匠を批判する方がいた。
前から度々批判するのを聞いていたけど、
今言わなくてもいいじゃないか!!
と思いつつ、反論できない立場の自分が情けなくなった。
弟子のぼくが世間から治療家(整体では指導者)として認められる存在だったならば、
亡くなったその時に師匠が批判されるような「隙」を作ることもなかったのにと。
自分がどこに進むかの「覚悟」はこの時に決めた。
そして七回忌が迫っている。
あれから身内や外にいる人から師匠への批判を何度か聞いた。
亡くなった師匠の高弟で、関西CS研究会の会長である今の師匠はそんな批判を聞かされたことがない。
やっぱりまだまだ聞かされるぼくに隙があるのだ。
去年開業したことでようやく師匠の歩いた後を追える、じっくりと研究できる場所ができた。
やることは一杯、有りすぎるぐらいにある。
毎日をギリギリで生きるぼくに時間と余裕が無い。
だから師匠と夢で交わした約束はたぶん果たせそうにない。
師匠不幸だなと思う。
でも、
「あの人をそだてあげた二人の師匠はスゴい。」
と世間が言うようなそんな存在になることで恩返しをしたい。
それで許してくれるだろうか??